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フィギュアスケートのジャンプを見分ける

 「トリプルルッツからトリプルトゥーループへのコンビネーション」フィギュアスケートを見ていてこんな実況を耳にした人は多いだろう。最近では浅田真央選手や安藤美姫選手の活躍によりフィギュアスケートをテレビで見る人も増えていると思うが、いったいどれだけの人がこのジャンプの得点について理解できているのかは疑問である。
浅田真央選手の代名詞であるトリプルアクセルは見た目にも区別がつくので成功・失敗がわかりやすいが、実はジャンプには他にも5種類ありそれぞれ難易度と得点が全く違うのである。フィギュアスケートはなんとなく見ているだけでもおもしろいと思うが、ジャンプの種類と難易度、得点を頭に入れておけばより楽しめることは間違いない。厳密にルールを書き出すときりがないため、ここではジャンプの見分け方と得点(3回転ジャンプを前提)について簡単に説明したい。見分けるポイントは助走の向きと足の右左、それと踏み切り方である。

トリプルトゥーループ(4点):右足で後向きに助走し踏み切る際に左足のつま先で地面を蹴って跳ぶ一番基本的なジャンプ。両足でジャンプしているように見える。
トリプルサルコウ(4.5点):左足で前向きに助走し後ろ向きにターンしながらその勢いで左足で跳ぶジャンプ。踏み切る直前に脚が「ハ」の字に見える。
トリプルループ(5点):右足で後向きに助走しそのままの体勢で右足で跳ぶジャンプ。踏み切る直前に体が沈みこむように見える。
トリプルフリップ(5.5点):左足で前向きに助走し後向きにターンしながら右足のつま先で体の後方の地面を蹴って跳ぶジャンプ。見た目は右足のつま先だけで踏み切っているように見える。
トリプルルッツ(6点):左足で後向きに助走しそのままの体勢で右足のつま先で体の後方の地面を蹴ってジャンプするジャンプ。フリップ同様、見た目は右足のつま先だけで踏み切っているように見える。
トリプルアクセル(8.2点):右足で後向きに助走し前向きにターンしながら左足に足を置き換え、そのまま左足で前向きに跳ぶジャンプ。前向きにジャンプするが着氷は後向きであるため他のジャンプよりも半回転多い。

このように同じ3回転ジャンプでも種類によって得点は大きく違う。トリプルアクセルがいかに大技であるかということもこの得点を見れば納得できるだろう。ただし、上記はあくまで基礎点であって、これに出来映えによって±3点までが加減算されることになる。たとえばキムユナ選手は大技はないものの得点が高いのは出来映えでの加点が多いためである。

このほかにもフィギュアスケートにはスピンやステップなど要素は盛り沢山であるが、やはり一番の醍醐味であるジャンプの種類と基礎点だけでも覚えておけばフィギュアスケートの見方の楽しみが広がることは間違いないはずだ。これから全日本選手権、四大陸選手権、そして来年の2月にはバンクーバーオリンピックとフィギュアスケートが一番盛り上がるシーズンだ。助走と踏み切りに着目して日本選手の演技に一喜一憂してみてはいかがだろうか。


広報委員会委員 清水 健太郎
(2009.12.09データ更新)