「タイムスリップ」
今年の正月、20数年ぶりに高校の同窓会が開かれました。あまりにも長い間、開かれておらず幹事も不明でありましたが、同窓生の一人が作家デビューをしたことを契機に、彼を応援しようという同士が同窓会を企画し開催することになりました。しかし、当の作家氏は都合がつかず欠席でした。
驚きと懐かしさの声が入り混じる中で受付が行われ指定席につきました。当時とは風貌もかわり名前すら思い出せない状況の中、順番に名前と近況報告を行いました。名前を名乗ると、「あー」といった声があがり、近況報告をすると「へー」といった呟きが聞こえました。当時は皆、自分の将来や進路について悩み、担任の先生はもとより同級生と何度も話をした時期でありました。それと近況報告とのギャップ。初志貫徹、夢をかなえた者もいれば、平凡なサラリーマンに落ち着いている者もいました。幸いにも担任の先生を含め、不幸の報告はなく数名の消息不明者を除き、全員元気にやっていることがわかりました。
自分自身について言えば、当時は簿記・会計はもとより公認会計士という職業を聞いたこともなく、まったく知りませんでした(「ハロー!会計」の必要性を痛感します)。自分の将来について漠然とした不安を抱きながらも、大学進学というモラトリアムを盾に楽観的に考えていましたが、まさか会計の分野で生計をたてることになるとは夢にも思いませんでした。
もし、当時の自分に出会うことができたら、何を伝えようか。
ビートルズのLPレコードを聴き漁っていた時にジョンレノンの死をラジオで聞き、耳を疑った自分。ノストラダムスの大予言をちょっぴり信じていた自分。
とりあえず、一言「私は今、公認会計士を元気にやっていますよ。ちょっと忙しいけれどね。」
近況報告を終えて2時間余りのタイムスリップをした後、次回は作家氏に是非とも参加してもらって開催することを決め、お開きとなりました。
皆さんも同窓会に参加して、束の間のタイムスリップを楽しんでみませんか。
(2009.3.3データ更新)