一番大切なこと
ある雑誌をめくっていたら、有名なカリスマ・スタイリストが今月の顔として載っていた。世界的大ヒットとなったドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」や映画「プラダを着た悪魔」の衣装を手がけた、パトリシア・フィールドである。彼女はニューヨークで生まれ育ちキャリアを積んできた生粋のニューヨーカーであり、これらのドラマや映画を通じて、世界中に様々なトレンドを作り出してきた。彼女は60代とは思えぬパワフルさで今も世界中を飛び回っているようである。
彼女が手がけたドラマや映画に出てくる女性のパワーや恋愛観やファッションは、舞台となったニューヨーク、全米はもちろん、日本の女性の多くをも惹きつけて虜にした。
彼女が手がけたドラマや映画に出てくる女性のパワーや恋愛観やファッションは、舞台となったニューヨーク、全米はもちろん、日本の女性の多くをも惹きつけて虜にした。
そんなパトリシア・フィールドが、記事の中で語っていた。
彼女があるメーカーの仕事で19~37歳の女性に「人生で一番大切なことは何ですか」と質問をしたことがあったと言う。答えは、「キャリア」、「愛」、「情熱」、「スタイル」の4つだったそうだ。彼女がした質問の対象はおそらくアメリカ人であろう。日本人の19~37歳に同じ質問をしたときに、同じ答えが出てくるであろうか。ただ、私はその4つに強く共感を覚えた。
一方、彼女にとって人生で一番大切なことは何なのかというと、「真実」、「愛」、「ビューティー」、「かっこいい車」。車は長く乗っていてあちこちどこへでも行くので好きなのだと言う。
「ビューティー」、これは彼女が世界的な成功を収めた要素の一つである。さきほどの4つ目の「スタイル」、自分らしさを重視していたら、彼女にとっては「ビューティー」を自然と強く意識することになったのだろう。
人生で大切なことを自分の中で自然と意識していれば、選択肢があったとき自然と自分が幸せでいられる選択をできるのではないだろうか。
仕事をしていると、キャリア、恋愛、結婚のバランスをどう取るかと悩む女性は多い。彼女はこう言っていた。「人それぞれバランスは違っていい。私にとっては、一番大切なバランスとは自分が幸せでいられるかどうかということ。もしそうでないとき、二つの選択肢がある。一つはそのアンハッピーな状態をいかにハッピーな状態に変えられるかということ。もう一つは、どうしてもそれが好転しないとき、ここは私のいるべき場所ではないと見切りをつけること。」
ここで大事なのは、「そのアンハッピーな状態をいかにハッピーな状態に変えられるか」だと私は思う。だから、そのために必要な、「自分を信じる心」を私の一番大切なことに加えておきたい。
広報委員会委員 渡邊 真里子
(2008.11.1データ更新)