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監査役等と監査人との連携の必要性

監査役等は、取締役等に対し事業の報告を求め会社の業務及び財産の状況の調査を行う権限を有し、取締役の職務の執行を監査することがその役割となっており、業務監査と会計監査とが含まれています。また、監査役等は、会計監査人の監査の方法と結果の相当性を判断する責務を負っており、他方で、監査役等の会計監査人への報告請求権及び会計監査人の監査役等に対する報告義務が規定されています。さらに金融商品取引法においても、監査人による監査役等への通知義務が規定されています。

一方、監査人監査は、主として会社の財務報告書類の会計監査を行うことを主な職務・権限としていますが、会計監査の枠内で、あるいは経営者が作成した内部統制の整備状況や有効性の評価に係る内部統制報告書の監査を通じて、内部統制の有効性の評価を行うこともその役割としています。

監査役等と監査人との相互の信頼関係を基礎として、両者の連携の具体的な方法や密度をより高度化し、それぞれが担う監査の実効性を確保し、有効性及び効率性を高めることで、監査に対する利害関係者の更なる期待に応えると同時に、次のような企業活動の健全化に資することが期待されています。

  • コーポレート・ガバナンスの一層の充実を図るため
  • 経営者が関与する不正な財務報告を防止し、適切に対応するため
  • それぞれが担う監査の実効性を確保することにより、監査に対する株主・債権者・一般投資家等利害関係者の更なる期待に応えると同時に、企業活動の健全化に資するため

また、監査人にとっても、監査役等の意見は、自らの監査意見形成の基礎に役立てることができることから、両者の関係はますます重要性を増してきています。

なお、日本監査役協会の会計委員会から公表された「会計監査人との連携に関する実務指針」(改正版:平成26年4月10日付け)では、連携の必要性について以下の様に詳細に述べられています。

第1 会計監査人との連携の必要性

  1. (1)監査役等は、会社法によって会計監査人に対する権限を与えられているが、会計監査人の再任の適否の検討や監査報酬等の同意をはじめとするこれらの権限を有効に行使することは、監査役等の重要な善管注意義務であるので、会計監査人と常に接触を保ち連携を深めることによって、与えられた権限を適切に行使するための判断をしなければならない。
  2. (2)監査役等と会計監査人は、同一の監査対象に対して(会社法第436条第2項第1号)、それぞれが独立した立場で監査を行う責務を負っている。
    しかし、コーポレート・ガバナンスの充実という要請に応えるためには、監査役等と会計監査人は、相互の信頼関係を基礎としながら、緊張感のある協力関係のもとで、双方向からの積極的な連携によって、監査の有効性及び効率性の向上に努めなければならない。
  3. (3)会社法において、監査役等は、会計監査人の各事業年度の計算書類及びその附属明細書、臨時計算書類、連結計算書類(以下「計算関係書類」といいます。)の監査の方法と結果の相当性を判断することを求められ、かつ、会計監査人の職務の遂行が適正に実施されることを確保するための体制に関する事項についても監査報告に記載しなければならない。
    そのためには、会計監査人が職業的専門家として遵守すべき、監査基準、品質管理基準、監査実務指針、監査法人の内規などの準拠状況や会計基準改正などに関する情報について、常日頃から質問や意見交換を通して確認することが望ましい。
  4. (4)職業的専門家としての会計監査人は、会計監査の適正性・信頼性を確保するために、公正不偏の態度及び独立の立場を保持することが求められている。
    監査役等の会計監査における重要なテーマも、「監査役監査基準」及び「監査委員会監査基準」に規定されているように、会計監査人の独立性保持を確認することであり、そのために、監査環境の状況を監視するとともに、会計監査人に対する質問などを通してその状況の把握に努め、必要に応じて取締役に改善を勧告しなければならない。
  5. (5)会社法においては、会計監査人の任務懈怠に基づく会社に対する損害賠償責任は代表訴訟の対象とされており、また、監査役・監査委員と会計監査人とは連帯して責任を負うという法制になっている(会社法第423条第1項、第429条第1項、第430条)。
    したがって、監査役・監査委員としては、会計監査人と適切な連携を図り、会計監査人に任務懈怠が生ずることのないよう配慮する必要がある。