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会長ご挨拶

日本公認会計士協会 会長 森公高

経済社会の健全な発展に向けて


 平成28年の年頭に当たり、謹んで新年のお慶びを申し上げます。

 年頭に際し、これからの経済社会について展望しますと、情報化がグローバルで広がり、人の移動、経済取引は国境を越えて益々活性化し、様々な分野で国際標準化が進むと考えられます。また、情報処理技術、人工知能等の科学技術は飛躍的に進化していくことでしょう。これら情報処理技術の進化や情報セキュリティの課題への対応、人工知能などの技術革新を会計・監査業務に先進的に取入れていくことも必要になると考えられます。私たち公認会計士は、これらの経済社会の変化に対応して、適正な情報開示及び情報の信頼性確保に取り組み、経済社会の健全な発展に貢献していかなければなりません。

資本市場の健全な発展に向けて

 昨年においては、新規上場会社の上場直後における経営者不正の発覚、大手電機メーカーの会計不祥事に伴う有価証券報告書の遅延提出及び訂正報告書の提出という事例が発生しました。財務諸表の信頼性、ひいては資本市場の信頼性の観点から誠に遺憾な事態でした。財務諸表の信頼性は、作成者と監査人の二重責任の原則により担保されておりますが、監査人には、市場の番人とも言われるとおり、資本市場の信頼性確保に大きな期待が寄せられています。改めて公認会計士は、その使命、職責の原点に返り、職業的懐疑心をしっかり持ち責務を全うする必要があります。

 また、昨年6月に適用が始まった「コーポレートガバナンス・コード」は、「日本版スチュワードシップ・コード」と相俟って、企業と投資家の適切な相互作用を促進させるだけでなく、企業のマネジメント、監査役等及び監査人の適切な相互作用を強く働かせることにつながり、高品質な監査の実施に大きく影響するものと考えています。公認会計士は、監査人として、監査先企業のコーポレートガバナンス・コードの実効性をしっかり見ていかなければなりません。

地域経済の活性化に向けて

 全国で1,700を超えて存在する地方公共団体は、昨年から導入された新地方公会計基準による財務書類の整備を、概ね3年間の移行期間の間に目指すことになりました。複式簿記及び発生主義会計の導入、固定資産台帳の整備が始まっております。円滑な導入をはじめ、地方公共団体の会計情報を行政、市民をはじめとした関係者が理解し、活用するために我々が最大限貢献すべき分野です。

 社会福祉法人、医療法人等についても経営管理体制の強化や透明性の向上などの観点から、一定規模の法人については会計監査を導入する方向で法案の検討が進められており、医療法人については、先の通常国会で法案が可決されたところです。また、農業協同組合に対しても公認会計士・監査法人による監査が行われることとなりました。

 協会としても、新たに設置した公会計協議会等を通じて研修、情報共有等を行い、会計や監査の整備に貢献して参ります。

 中小企業支援についても公認会計士の果たすべき役割・期待が極めて高い分野です。「日本再興戦略(改訂2015)」に盛り込まれたローカル・アベノミクスでは、中堅・中小企業・小規模事業者に変革が求められ、「稼ぐ力」を高めるため、個々の企業の強みや経営資源等の特性に応じたきめ細かい経営支援が必要とされています。協会に設置した中小企業施策調査会等を通じて、創業、成長、再生、廃業の各ステージで公認会計士が行うべき中小企業支援について引き続き検討・実施し、地域経済の活性化に向けて貢献して参ります。

おわりに

 平成25年7月に日本公認会計士協会の会長に就任し、早いもので3年の任期も残すところ半年余りとなりました。会長に就任した際、「Engage in the Public Interest 社会に貢献する公認会計士」というタグラインを設定し、公認会計士が公共の利益に正面から深く取り組んでいくことを明確にするとともに、会務運営及び会員の業務実施に当たっての指針として参りました。

 公認会計士が果たすべき公共の利益は何かを問い、公認会計士が社会からの期待にしっかりと応え、経済社会の発展及び公共の利益に貢献できるよう、本年も会務運営に取り組んで参ります。

 最後に、皆様の益々のご健勝とご活躍を祈念し、年頭の挨拶とさせていただきます。

以上