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会長ご挨拶

日本公認会計士協会 会長 関根愛子

会長就任にあたって
~信頼回復と発展に向けて~


 このたび日本公認会計士協会の会長に就任しました関根でございます。今後3年間、私の全身全霊を注ぎ、皆様と共に、私共公認会計士が直面する様々な課題に対し、全力で取り組んでいく所存であり、会長就任にあたり、今後の会務運営における取り組みについて、大きく3つに分けてご説明させて頂きます。

【会長ご挨拶】

(1)公認会計士監査の信頼回復と向上に向けて

 自主規制団体として公認会計士監査の信頼回復とその向上に向けて、全力を挙げて取り組んでいきます。

 公認会計士監査の信頼を回復していくためには、まず、私たち監査人ひとりひとりが、公認会計士に課せられた職責と使命を自覚し、常日頃の自己研鑽と様々な現場等での実務を通じた監査経験を重ね、真摯に取り組むことが必要であり、十分な時間を確保し、不正への対応についても感度を高めていく必要があります。協会としては、これを後押ししていくべく、監査期間・時間、報酬の確保やITの活用の検討等に継続的に努めると共に、職業的懐疑心を発揮し不正リスクに着眼した監査が行えるよう、平成28年度から必修とされた不正事例の研修を充実させて監査人の経験を補って参ります。

 公認会計士監査は、財務情報に信頼を付与することにより、企業の適正な経済活動を支え、日本経済の持続的な成長につなげるための前提となる、きわめて重要なインフラです。そのため、公認会計士監査の信頼回復についても、市場関係者からの視点が重要であり、それらに真摯に対応すると共に、公認会計士自らの改革として推進し、監査の透明性の向上を図るため監査法人のガバナンス・コードの内容の検討、監査報告書に監査上の重要な事項を記載する方法(KAM)等の検討を行い、市場関係者との連携を強化していきます。

 また、自主規制団体として、レビューアーを増員して品質管理レビュー制度を強化し、会長通牒等で示された項目について監査事務所の対応状況を確認すると共に、個別業務の継続的なリスク評価を行っていく等の対応を図っていきます。さらに、めまぐるしく動く現代社会の中で、現状を的確にとらえ、制度のあり方について継続的に研究し、発信する体制を強化していきます。

(2)社会で貢献し活躍するための環境作りに向けて

 公認会計士監査の信頼回復が急務な一方で、社会における私たち公認会計士の活躍への期待が高まっており、その業務は拡大多様化しつつあります。準会員とあわせた協会の会員総数は約3万5千人までに増加し、私たち公認会計士業界の状況は少しずつ変化しています。監査以外の業務に従事する方や組織内会計士、社外役員となる方も多く、そうした会員の割合が今後も増加していくことが見込まれます。これは、公認会計士の活躍の場が広がっていることがその背景にあり、それだけ社会の期待も大きいといえます。

 協会としては、多様化しつつある会員業務の範囲を持続的に拡大させると共に、社会に貢献する公認会計士が信頼される品質を確実に提供する体制を確保することが必要であり、そのための環境を整えていきます。

 具体的にはまず、組織内会計士について協会内にネットワークをつくり、様々な活動を行っていきますが、新たに設置した「取締役及び監査役専門委員会」を通じて、取締役として備えるべき知識、留意点を検討し、研修会を通じた交流など、社外取締役としての活躍についても支援を進めて参ります。

 また、活躍の場は、全国各地へ広がっております。地方財政の健全化、ガバナンス改革の一環として、農協、医療法人、社会福祉法人に代表されるような公的・非営利法人では公認会計士監査の導入が進んでいます。パブリックの見える化、透明化については、公認会計士がその知見を活かして、ガバナンス改革に協力していかなければなりません。

 我が国の経済再興の鍵は、中堅・中小企業・小規模事業者の「稼ぐ力」を確立することにあります。協会としても、中小企業施策調査会を通じて、創業から、国際展開を含む成長等の各ステージで公認会計士が行うべき中小企業支援について引き続き検討・実施し、地域経済の活性化に向けて取り組んで参ります。

 税務業務を行う会員に対する支援についても、引き続き、研修会の実施や税務相談の実施などを積極的に展開することに加え、新たに税理士登録をして税務業務を行う会員のための開業支援についても進めて参ります。

 さらに、このような地域に根ざしたきめ細かい支援を行うためには、地域会との情報共有や連携が不可欠です。事務局体制、IT・情報の有効活用を促進し、組織・財政基盤を強化し、一体的運営を推進することで会員の声を会務へ反映させる仕組みを検討していきます。

(3)国際性・多様性を担える人材の確保と公認会計士の魅力向上を目指して

 情報イノベーション・IoTの発展に伴い、全ての情報・モノがグローバルに繋がる時代が到来します。ビジネスのグローバル化は大企業のみならず、中小企業においても急速に進展する中で、国際舞台で活躍できる公認会計士が多く求められています。例えば、企業の海外進出の支援には、語学や現地の法律・商慣習のみならず、その国の経済環境や文化等の深い理解に基づく会計サービスが必要となりますが、このような能力を身に着けるのは容易なことではありません。また、会計・監査の基準が国際化・標準化されるなか、国内での基準のスムーズな適用のためにも、国際基準の設定過程から自身の基準として積極的に参加してその本質を理解し、日本の企業がおかれている事業環境や企業文化も踏まえて意見発信すると共に実務に適用していくことが、これからますます重要になってきます。協会としては、グローバルな世界での活躍を目指す若い世代に対して、積極的に国際会計人材の必要性・魅力を説き、関係機関と連携して人材育成に取り組んで参ります。

 女性の活躍推進は多様な価値観をもたらすものであり、業界の発展に重要です。しかしながら、協会の女性会員の割合は、諸外国、他の士業と比較して低い水準にあります。ライフステージや家族の状況によっては、自ら会員登録を抹消する女性会員も少なくありません。より多くの優秀な女性が公認会計士という職業の魅力を知り、生涯を通じて活躍し続けていけるための支援を行い、公認会計士を目指す女性を増やす活動を展開していきます。

 以上の3つの課題への対応を基本に据えて、今後とも国民経済の健全な発展に寄与するという公認会計士の使命を果たしていくことができるよう、会務運営に全力を投じて参ります。ご理解、ご協力の程、よろしくお願いいたします。

以上